デイサービスの輪投げレク|座ったまま・車椅子でも楽しめる進め方
デイサービスで輪投げをしたいけれど、「車椅子の方や立つのが難しい方はどう参加してもらえばいい?」と悩んでいませんか?
輪投げは座ったままでも投げられるので、利用者さんの体の状態に差があっても、同じ時間を一緒に楽しめるレクリエーションです。
この記事では、デイサービスで座ったまま・車椅子でも楽しめる輪投げレクの進め方を紹介します。
1回の流れ、職員の役割、配置、安全の見守りの順に、介護の現場ですぐ使える形でまとめました。
施設で長く使える輪投げ台の選び方もまとめましたので、用具を見直すときの参考にしてください。
編集部
デイサービスの輪投げは座ったまま全員が参加できる形にする
デイサービスの輪投げは、全員が椅子や車椅子に座ったまま投げる形にそろえると、体の状態の差を気にせず進められます。
立てる方だけが立って投げると、座っている方との差が目立ち、参加をためらう方が出てきます。最初から「座って投げるゲーム」として始めるのがおすすめです。
デイサービスで輪投げを行うねらいは、腕や肩を動かす機会をつくることと、参加者同士のコミュニケーションを生むことです。高齢者の身体機能の維持を目的に、機能訓練の一つとして取り入れている施設もあります。
無理に入れることを目標にせず、「みんなで同じ的棒を狙う時間」を楽しむ雰囲気をつくると、どなたも参加しやすくなります。
1回20〜30分の流れ
集中が続く長さを考えると、1回のレクは20〜30分ほどにまとめるのが目安です。
| 時間の目安 | 内容 |
|---|---|
| 5分 | 肩や腕を回す準備体操、ルールの説明 |
| 15〜20分 | 1人ずつ順番に投げる。1人3本、2〜3周 |
| 5分 | 得点の発表、拍手、次回の予告 |
人数が多い日は、2つのグループに分けて台を2台使うと、待ち時間が短くなります。季節のイベントの日は、時間を少し長めに取って大会形式にするのも楽しい方法です。
敬老会などの行事で大会を開くときの準備と時間割は、敬老会で輪投げ大会を開くときの進行表にまとめています。
職員の役割を3つに分ける
スタッフが2〜3人いるなら、役割を分けておくと進行が止まりません。
- 進行役:順番の案内、声かけ、得点の読み上げ
- 輪の受け渡し役:投げる方に輪を手渡し、投げ終わった輪を回収する
- 記録役:得点表に書き込み、利用者さんの様子を見る
職員が1人のときは、利用者さん同士で輪を渡し合う形にすると、交流のきっかけにもなります。
座ったまま輪投げをするときの配置と距離
座ったまま投げる輪投げでは、椅子と台の並べ方で、楽しさと安全が大きく変わります。
椅子と輪投げ台の並べ方
投げる方の椅子を1か所に決め、そこへ順番に移動してもらうか、台を移動させて投げてもらう形がわかりやすい方法です。
待っている方は投げる方の横から斜め後ろに半円状に並ぶと、全員から台が見え、応援しやすくなります。投げる方向の正面には人を座らせないようにしましょう。
車椅子の方が多い日は、椅子の間を広めにあけ、車椅子のまま投げる位置まで移動できる通り道を作っておきます。
距離は近めから始めて調整する
座って投げると、立って投げるより腕の振りが小さくなります。最初は台を近めに置き、ほとんどの方が1本は入る距離から始めましょう。
入りすぎるようなら少しずつ下げ、人によって投げる位置を変えるのも一つの方法です。距離と得点の目安は高齢の方に合わせた距離と得点のつけ方で詳しく紹介しています。
台を低いテーブルや台車の上にのせて少し高くすると、座ったままでも的が見やすくなります。台がずれたりぐらついたりしないことを、始める前に確かめてください。
車椅子や片麻痺の方が輪投げに参加するときの工夫
体の状態に合わせて少し工夫するだけで、車椅子や片麻痺の方も無理なく輪投げに参加できます。施設の決まりや、医師・リハビリ職の指示がある方はそちらを優先してください。
車椅子の方はブレーキと足元を確認する
投げる前に、車椅子のブレーキがかかっているか、足がフットレストや床にしっかりのっているかを確かめます。
投げる腕の側にひじ掛けがあると振りにくい場合は、車椅子の向きを少し斜めにすると投げやすくなります。
片麻痺の方は動かせる側で投げる
片麻痺の方は、動かせる側の手で投げてもらいます。体が傾きやすいので、投げるときは職員がそばに付き、反対側の体を支えられる位置に立ちましょう。
台を投げる腕の側に少し寄せて置くと、体をひねらずに投げられます。
機能訓練として取り入れる場合は、機能訓練で輪投げを使うときの目的別のやり方もあわせてご覧ください。
握る力が弱い方には軽い輪を手渡す
輪(リング)を握る力が弱い方には、軽くてやわらかい輪を使い、職員が手のひらにのせるように渡します。
輪を下から放る、上から落とすなど、投げ方を自由にすると、どなたでも1本は入る楽しさを感じてもらえます。
輪投げレクの安全のために職員が見ておくこと
座ったままの輪投げでも、投げることに夢中になると前に体を乗り出すことがあります。次の点を職員全員で共有しておきましょう。
- 投げるときに前かがみになりすぎていないか
- 落ちた輪を自分で拾おうとして立ち上がっていないか(輪は職員が回収する)
- 床に落ちた輪に足を取られる場所がないか
- 肩や腕の痛み、疲れた様子がないか
床に輪が落ちる音が気になる場合は、台の周りにマットを敷くと音がやわらぎ、輪や床の傷も防げます。
デイサービスで盛り上がる声かけと記録
輪投げレクの盛り上がりは、職員の声かけで大きく変わります。入ったときは名前を呼んで拍手を送り、外れたときも「惜しい!」「あと少し右です」と前向きに声をかけましょう。
投げ方のアドバイスは、「手首を使わず、水平にそっと放ってみてください」のように短く伝えるのがコツです。輪がまっすぐ飛ぶ投げ方のポイントも参考になります。
得点表を壁に貼って毎回の得点を残しておくと、「前より入った」と利用者さん自身が変化を感じられ、次回の楽しみにつながります。ご家族への連絡帳に書く話題にもなります。
デイサービスで使う輪投げ台の選び方
施設で毎週のように使うなら、丈夫で安全に配慮された輪投げ台を選ぶと、買い替えや修理の手間が減ります。
| 種類 | 価格の目安 | 施設で使うときの注意点 |
|---|---|---|
| 100均・おもちゃの輪投げ | 数百円〜 | 軽くて倒れやすく、何度も使うと壊れやすい |
| 市販の組み立てセット | 千円台〜 | 手軽だが、点数の付いた9本の的がないものが多い |
| 公式の輪投げ台(PRO) | 15,300円〜 | 9本の的と点数があり、ビンゴや得点ゲームができる |
| 安全に配慮したモデル(EVERY) | 24,000円〜 | 木製の太い支柱、コーナーガードと安全バー付き。輪が軽くやわらかい |
Tuloopの「EVERY」は、安全に配慮したモデルです。木製の太い支柱と、本体の上段にコーナーガードと安全バーが付いています。
付属の茶色い輪は、赤・青・黄の輪より少し軽くやわらかく、力の弱い方にも投げやすくなっています。重さは収納ケースを含めて約6.7kgです。
100均やホームセンターで手に入るものとの違いは、100均やホームセンターの輪投げとの違いで比べています。
いきなり購入するのが不安な場合は、公式モデルPROを1週間3,000円でレンタルする方法もあります。利用者さんの反応を見てから購入を決められます。ほかの会社と比べたい方は輪投げレンタル各社の料金をご覧ください。
デイサービスの輪投げでよくある質問
認知症の方も参加できますか?
参加できます。「輪を棒に入れる」というわかりやすい遊びなので、ルールを覚えていなくても楽しめます。説明は短くし、職員が見本を見せてから始めると安心です。
何人くらいで行うのがよいですか?
台1台なら、5〜10人ほどが待ち時間の少ない人数です。それより多い日は、グループを分けて台を2台使うか、チーム対抗にして交代で投げると進めやすくなります。
毎回同じだと飽きませんか?
得点のつけ方やチーム分けを変えるだけで、毎回違う楽しみ方ができます。季節の行事に合わせた景品や、ビンゴ形式を取り入れるのもおすすめです。
まとめ
デイサービスの輪投げは、全員が座ったまま投げる形にそろえ、職員の役割と配置を決めておくと、車椅子や片麻痺の方も一緒に楽しめます。
- 1回20〜30分、準備体操・投げる・発表の流れで進める
- 職員は進行・輪の受け渡し・記録に分かれる
- 待つ方は横から斜め後ろに半円状に座り、投げる正面はあける
- 車椅子はブレーキと足元、片麻痺の方は動かせる側で投げる
- 落ちた輪は職員が拾い、利用者さんが立ち上がらないようにする
- 毎週使うなら、丈夫で安全に配慮された輪投げ台を選ぶ
編集部